もうすぐ春休みですね。長い休みに入るとついつい夜更かしをしてしまうという方も多いのではないでしょうか?
進学や進級に合わせてスマホを購入して、つい夢中になってしまっている方もいるかもしれませんね。
近年「スマホ老眼」なんて言葉を耳にするようになりましたが、今日はなんと「スマホ失明」についてのお話です。アメリカの医学雑誌に掲載された一例です。
22歳のAさんは、夜になると右目に視力障害が現れるという理由でクリニックを訪れました。彼女の右目は毎晩、ものの輪郭しか認識できない状況に陥るのです。
医師の立ち会いのもと、目と脳の検査、MRIなども実施しましたが、異常はありませんでした。その他Aさんは日常的に喫煙も飲酒もやらず、食生活にも特に問題なかったと言います。
40歳のBさんは起床後の15分間だけ、片方の目に失明が起こることからクリニックを受診しました。
脳の血液異常の疑いからアスピリン(解熱鎮痛剤ですが、血液を固まりにくくする抗凝血作用もある薬)を処方するも改善されず、様々な検査をしましたがこちらも異常は見つかりませんでした。
これといった疾患が見つからない2人がなぜ、一時的に失明してしまうのか? 両者の生活習慣を詳しく聞くうちに、医師はおかしな共通点に気づいたのです。2人の患者はいずれも、夜寝る前、暗がりのベッドの中でスマホを操作したことで失明が起こっていたのです。
人間の目は、レンズから入ってくる光の量を調整することで視力を確保しています。明るい場所から急に暗い部屋に入ると、目が慣れるまでに少し時間がかかる現象を「暗順応」といいます。逆に暗い場所で急に照明をつけると最初はまぶしくて目を開けられませんが、次第に目が慣れて見えるようになる現象が「明順応」です。
先にご紹介した2人はベッドで横になってスマホを操作していたそうです。体を横にしたことで片目は枕などによってスマホの光が入らない状況にありました。
つまり、光が当たらない側の目は暗順応し、もう片方の目はスマホの光によって明順応している状態になったわけです。その状況下で、突然スマホの光を消すと目はどうなるでしょうか? 暗順応していた側の目はすでに暗がりに慣れていたために普通に見えますが、スマホの光で明順応していた側の目は全く何も見えない状態に陥ります。その結果、失明したと思い込んでしまったと言う訳です。実際には失明はしていなかったということですね!!
暗がりでの寝ながらスマホは本当に失明につながるものではありません。しかしながら、暗い部屋でのスマホ操作は眼精疲労や近視の進行にも繋がります。出来れば寝る30分前にはスマホを見るのはやめ、ベッドの中にスマホを持ち込まないようにしましょう。
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