オルソケラトロジーと言う言葉を聞いたことはありますか?近視矯正の治療法の一種で、日本語に訳すと『角膜矯正療法』となります。
一人ひとりの角膜形状に合わせて精密にデザインされた専用コンタクトレンズを夜間装用することで、角膜表面の形状を凹レンズ型に矯正します。角膜に型付けされた凹レンズ形状は、レンズを外しても一定時間残るため、昼間は十分な裸眼視力を維持できる画期的な治療です。「夜寝るときにコンタクトレンズをして、朝起きてはずす。すると日中は裸眼で過ごせる」というのが、この治療法の基本パターンです。ただし、もともと軽度の近視を対象にしているので、従来の技術では強度の近視や乱視には対応できないという難点がありました。今は「オサート」という名称で強度近視にも対応できるレンズがありますが、基本の原理や使用方法はオルソケラトロジーと同じです。
最近、センターに通われている会員の方や親御さんから質問されることが多くなりました。
手術もせず、夜間コンタクトを装用するだけで昼間裸眼で生活できると言うのは、一見魅力的なように感じますが、もちろんデメリットもあります。
基本、センターではお薦めはできないとしています。デメリットとして挙げられるものとして、、
①視力の質(見え方)と日内変動視力の質はメガネやコンタクトレンズでの矯正より劣ります。
日内変動とは、外した後矯正した角膜が戻ることにより、外した直後の朝と時間が経過した夕方で見え方が違うと言う点です。特に夜間は車のライトや街のネオンがぼんやり見えたり、必要以上に眩しく感じたりすることもあります。また、日によって見え方も安定しないというのも不安要素に挙げられます。
②角膜障害角膜中央部に圧力をかけながらの夜間装用はリスクを伴い、角膜潰瘍などの角膜障害が起こる事があります。
③レンズの汚れオルソケラトロジー用のレンズは酸素透過性が高い素材のため汚れがつきやすく、特にレンズの内側の汚れには注意が必要です。汚れの中には細菌がいますので、レンズのこすり洗いなどは必ず行い、レンズケースの洗浄と乾燥など徹底する必要があります。こう言った点からお子様では管理が難しいのが現状ではないでしょうか。
④定期的な検査が必要オルソケラトロジーはコンタクトレンズですから当然定期的な検査が必要です。角膜に圧力をかけて夜間装用するというリスクの高い特殊なコンタクトレンズであることを認識しなければなりません。処方時にうまくレンズがフィットされたとしても、就寝中にレンズがずれてしまう場合があります。オルソケラトロジーは角膜の中心に良好にフィッッティングされた時に視力が改善されるように設計されているため、レンズが中心から外れて矯正されると不正乱視が起きて良好な視力を得ることができません。また、角膜障害の原因にもなります。角膜障害の予防や良好な視力補正効果を保つために定期検査は必須になります。
また、オルソケラトロジーを始められる年齢についてですが、インターネットサイトや眼科によっては「コンタクトレンズを管理できる年齢(10歳程度)」と記載されていたり、
お子様からでも適応可能と書かれているのを目にしますが、日本眼科医会や日本眼科学会、コンタクトレンズ学会は20歳以上としています。一部では
近視の進行を抑制する効果があるとと言う記述も見かけますが、医学的根拠に基づいたものでは一切なく、特に近視の進行が著しい子どもに装用することは危険性を伴いますので、お勧めすることはできません。それでも、一度検討してみたいと言う場合は必ず眼科専門医のいる眼科を受診し、細かい説明をきちんと受けてご納得されてから検討してみてください。
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